Raise3D E3:性能、ソフトウェア、工房の要件
Raise3D E3は独立デュアルエクストルーダーを備えたFFFプリンターで、Raise3Dはその特徴を「弾性、エンジニアリンググレード、拡張性」とまとめています。このガイドでは、バージョン1.3の技術仕様と製品ページがこの機種について実際に記載している内容を整理します。造形サイズ、構成別の材料、ソフトウェア、そして機械が工房に求める条件です。販売店の見積もりの代わりではなく、見積もりの準備に使ってください。
結論
Raise3D E3技術仕様バージョン1.3によると、このプリンターの造形サイズはエクストルーダー1基で330 × 240 × 240 mm、IDEXヘッド2基で295 × 240 × 240 mmで、最大200 mm/s、最大体積速度16 mm³/sです。ノズルは330°C、両面PEIプレートは110°Cに達します。TPU-95AはPremiumシリーズに含まれます。ショア95Aから80AまでのTPEとTPU、およびすべてのショアDフィラメントはFlexible Filament Auxiliary Feeder使用時として記載されています。製品ページではオプションのコンポジット用プリントヘッドに触れていますが、どの材料に必要かは書かれていません。スライサーはideaMakerです。本体は正味重量33.3 kg、寸法614 × 597 × 487 mmで、15~30°Cの環境で動作します。
この機種の造形サイズとIDEX動作
バージョン1.3のスペック表には、シングルエクストルーダー造形で330 × 240 × 240 mm、デュアル押し出しで295 × 240 × 240 mmと記載されています。幅が35 mm減る理由は説明されておらず、独立デュアルエクストルーダーによるIDEXシステムであるとだけ記載されています。製品ページでは、E3がIDEXに短い供給経路とオプションのコンポジットフィラメント用プリントヘッドを組み合わせていると補足しています。
その他の機械的な基本仕様も同じ資料にあります。1.75 mmフィラメント、最大造形速度200 mm/s、最大体積速度16 mm³/s、標準でフレキシブルな両面PEIプレート(BuildTakスチールプレートも選択可)、平面度検出付きのメッシュレベリングです。シリコンヒートベッドは110°C、ノズルは330°Cに達します。
ノズルは0.2~1.0 mmで、工場出荷時は0.4 mmが装着されています。Raise3Dは積層ピッチの範囲を0.1~0.5 mmとし、0.4 mmノズルでは安定した結果のために0.1~0.3 mmを推奨しています。200 mm/sという見出しの数値を比較する前に、プロファイルが必要とする流量(積層ピッチ × 線幅 × 速度)を見積もってください。その積が16 mm³/sを超える場合、そのプロファイルはすでに公称の体積上限を超えています。また、使用する材料プロファイルでの上限も確認してください。スペック表はすべてのフィラメントでその流量を保証しているわけではありません。
記載材料と構成によって異なる点
スペック表では、Raise3Dの材料を4つのシリーズに分けています。Hyper Core:PPA CF、PPA GF、ABS CF。Hyper Speed:PLA、ABS、PETG CF、PET CF、PLA Pro。Industrial:PPA CF、PPA GF、PET CF、PET GF、PETG ESD、PET Support、PPA Support、PPS CF、PA12 CF+。Premium:PLA、ABS、ASA、PETG、PC、TPU-95A、PVA+。サードパーティ製フィラメントはRaise3DのOpen Material Programを通じて対応し、ideaMaker向けにプロファイルが公開されています。
スペック表はこれらの材料をプリントヘッドの条件なしで記載しています。製品ページではオプションのコンポジットフィラメント用プリントヘッドに触れており、そこで説明されているCFバンドルにはE3専用の0.6 mm炭化ケイ素ノズル付き右プリントヘッドが含まれています。提供された資料には、どのフィラメント入り材料にそのヘッドが必要か、また標準ヘッドが何に対応するかは記載されていません。カーボンファイバー入り材料を量産で使う予定なら、どのヘッドが同梱されるのか、Raise3Dがそのヘッドでどの材料を検証しているのかを販売店に問い合わせてください。
フレキシブル素材にも同じ考え方が当てはまります。スペック表によると、Flexible Filament Auxiliary Feederを装着した場合、E3はショア95A~80AのTPE、TPU、TPE-A、TPE-S、TPEフォームフィラメント、およびすべてのショアDフィラメントに対応します。TPU-95Aもアクセサリーの条件なしでPremiumリストに記載されています。TPU 90Aと80A、ショアDフィラメントは、この条件付きの記述にのみ登場します。対応リストは造形結果ではありません。量産に踏み切る前に、使用するフィラメント製品を自分でテストしてください。
ソフトウェア、プロファイル、対応ファイル形式
記載されているスライサーはideaMakerで、Windows、macOS、Linuxで利用でき、GCODEを出力します。スペック表には対応ファイル形式としてSTL、OBJ、3MF、OLTP、STEP、STP、IGES、IGSが挙げられています。STEPとIGESを直接読み込めればCADからのメッシュ変換の手順を省けるため、パーツの改良を頻繁に繰り返すエンジニアリングチームには重要です。
スペック表によると、Raise3Dの材料プロファイルとOpen Material Programのプロファイルは、ideaMakerのサイトで公開されています。他のRaise3D機向けに記載されたフィラメントが同じように動作すると思い込まず、特定のサードパーティ製品にE3向けの検証済みプロファイルがあるかどうかは、そこで確認してください。あるヘッドで検証されたプロファイルが、別のノズルで同じ結果を保証するわけではありません。
製品ページではPro Ironingも強調されています。スペック表はこれに対し、表面粗さRa 2 µm未満という数値を、特定の条件付きで示しています。Hyper Speed PLA Proフィラメントでアイロニングを有効にした場合です。この数値は他の材料やアイロニングをオフにした場合には当てはまりません。別のスライサーと比較検討しているなら、バージョン1.3のスペック表にはスライスソフトウェアとしてideaMakerしか記載されていないことに留意してください。
設置面積、重量、周囲環境
スペック表では本体サイズ614 × 597 × 487 mm、正味重量33.3 kgとされています。梱包重量は段ボールのみで42 kg、パレット込みで49.5 kgです。パレット配送または2人での開梱を想定し、稼働中の機械を支えられ、上部カバーと前面ドアにアクセスできる作業台を用意してください。
バージョン1.3のスペック表には、機械周囲の設置クリアランスが記載されていません。資料に記載がないからといって、Raise3Dがクリアランスを求めていないわけではありません。特にプリンターをキャビネット内や棚の下に収める必要がある場合は、設置場所を決める前にお住まいの地域向けの最新ユーザーマニュアルを確認してください。
動作条件は15~30°C、相対湿度10~90%(結露なし)で、保管時は-25~+55°Cに耐えます。冬場の暖房のないガレージや非常に湿度の高い部屋は、記載された範囲外です。製品ページでは乾燥剤入りの材料収納スロットを内蔵していると記載されており、吸湿性の材料に便利ですが、すでに湿ったスプールの乾燥の代わりにはなりません。
電源、騒音、フィルター、安全な運用
電源入力は100~240 V、50または60 Hzに対応し、定格は230 Vで2 Aです。内部電源は24 V、350 Wを供給します。一般的なコンセントで足りますが、複数台を並べる場合は、回路を他の加熱機器と共有していないか確認してください。
公称騒音は造形中で55 dB(A)未満です。スペック表は測定方法を明記しています。静かな部屋で、前面ドアと上部カバーを閉じ、1メートルの距離で測定したものです。したがって、この数値はドアを開けた状態での運転や、すでに騒がしい工房での状況を表すものではありません。同じ測定条件を記載している他のスペック表との比較にのみ使えます。
本機には活性炭入りHEPAフィルター、フィラメント切れセンサー、停電復帰機能が搭載されています。スペック表にはフィルターの効率の数値も、どの材料を対象としているかも記載されていません。特にABS、ASA、PC、高温用コンポジット素材では、適切な室内の換気と安全対策が引き続き必要です。
E3が合う工房と費用の見積もり方
Raise3DはE3を試作と最終製品パーツの生産向けと位置づけ、フレキシブル素材とコンポジット素材を重視しています。主な用途が硬めのTPUや80AまでのTPEであれば、スペック表は対応をFlexible Filament Auxiliary Feederに結びつけているので、最初からそのアクセサリーを見積もりに入れてください。コンポジット素材が目的なら、どのヘッドが同梱されるのか、またCFバンドルに含まれる0.6 mm炭化ケイ素ノズル付きの右プリントヘッドが何のためのものかを販売店に明示してもらってください。提供された資料には、どの材料にそれが必要かが記載されていません。TPU材料ガイドでは、ショア硬度が実際に何を変えるかを解説しています。
デュアル押し出しでパーツが高さ240 mmまたは幅295 mmを超える場合、IDEXの造形サイズでは足りず、別のRaise3Dモデルや別のサイズの機種が必要です。また、110°Cのベッドと330°Cのノズルは、カタログ上の平均値ではなく、実際に使う材料プロファイルが求める温度と比較してください。
最後に、Raise3DはUS以外の購入者に対し、見積もりとサポートについては販売代理店に問い合わせるよう案内しています。依頼の前に、アクセサリー、オプションのBuildTakプレート、初期のスプールのリストを用意しておきましょう。立ち上げ予算ツールと業務用3Dプリンターガイドは、地域によって異なる掲載価格を出発点にせずに見積もりを組み立てるのに役立ちます。
出典と限界
- Raise3D E3 3Dプリンター – Raise3D:信頼性の高い産業用3Dプリンター
- Raise3D_E3-Technical-Specifications_V1.3.pdf
当サイトはメーカーとコミュニティの資料を整理したもので、これらの製品を自分たちで実測したわけではありません。お使いの機種の取扱説明書が、一般的なガイダンスより優先されます。
候補を絞り込みやすくするには、まずプロジェクトを基準にしましょう。
販売条件を比べる前に、無料の購入チェックリストと予算シートをご利用ください。